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  • 平成23年4~8月市政務調査費高等裁判所判決
  • 平成23年4~8月市政務調査費高等裁判所判決

     平成30年10月24日,仙台高等裁判所第3民事部におきまして,仙台市議会議員に係る政務調査費(平成23年4月から8月)に関する住民訴訟の控訴審判決が言い渡されました。

     本日の判決では,オンブズマンの請求額(1443万6060円)に対し,合計1131万6303円を認容しました。原審判決の認容額1236万9308円(ブログ記事はこちら)から約100万円程度減額されましたが,それでも認容率は約78.4%と極めて高い判決となりました。

     本判決では原判決に引き続き,「政務調査費の財源が住民の税負担に依拠しており,その使途の透明性の確保が強く要請される」ことに基づいて,政務調査費の支出と調査研究活動との間に合理的関連性を求めました。そして,この合理的関連性の立証については,会派・議員側に客観的な資料に基づく説明を求めました。
     本判決により会派・議員側に厳しい説明を課す裁判例は確立されたものと思います。本判決は、全体としては、条例の定め、政務調査費の手引の定め、さらには私たち市民の想いを尊重し、踏まえた真っ当な判断をしたものとして高く評価できます。

     また,広報誌やホームページについて支出される会派及び各議員の広報公聴費については,本判決は広報誌やホームページの内容を具体的かつ詳細に検討し、選挙活動等調査活動以外の目的が併存していることを正面から認め、多くの広報誌やホームページに関する経費について2分の1を違法と判断しました。
     広報広聴については,会派・議員の知名度を上げるために政務活動費が使われてはたまったものではありません。これでは選挙の際に政党に属さない新人の候補者との間で知名度の点で圧倒的な格差が生まれてしまい,不公平です。
     広報広聴費に関して2分の1以上の支出を違法と判断する裁判例が相次いで出されていますので,会派・議員には広報紙のあり方については本判決に基づいて再検討していただきたいと思います。

     なお,本判決では,オンブズマンが特に問題にした選挙期間中(10日間)の政務調査費の支出については,政務調査活動が全く行われていないとまではいえないなどとして,原判決の判断を変更しました。オンブズマンとしては,選挙期間中(10日間)の政務調査費の支出については,各議員の証言に基づき,政務調査活動を行わず選挙に集中しているという実態が明らかになったと考えていましたので,この点では大変残念でした。
     会派・議員は,選挙期間中でも政務活動費の支出が通常とおりに許されると安易に考えることなく,政務調査活動の割合に応じた政務活動費の支出を心掛けていただきたいと思います。

    【オンブズマンのコメント】
    HP用コメント

    【判決PDF】
    仙台高判H30.10.24(HP掲載)

    【平成30年11月8日追記】
    判決に一部更正決定がなされています。
    更正決定

    (石上雄介)

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