1 6月9日、10日に、札幌で、北海道・東北市民オンブズマンネットワーク(北東ネットと略します。)のシンポジウム・例会が開催されました。
北東ネットは、仙台のほか、札幌、道南(函館)、弘前、青森、岩手、一関、山形、福島、原町、ふたば、いわき、白石、新潟、花輪、栃木の各オンブズマンで組織するネットワークです。北東ネットでは、年に2回、各地持ち回りでシンポジウムと例会を開き、お互いの活動内容等について情報交換、意見交換を行い、その後の各地での活動に反映させています。
2 6月9日のシンポジウムは、「北の大地から議員の政務調査費を問う!」と題して行われました。札幌市民オンブズマンから基調報告がなされ、政務調査費に関する北海道特有の問題点(例えば、自民党会派から政党支部に「調査委託費」として1年間に4445万円が支出されているものの、「調査委託費」の具体的な使途が収支報告書や領収書から全く分からない。)を中心に報告がありました。その後、岡山の光成卓明弁護士に基調講演をいただき、岡山では、毎年、全ての支出を査定し、問題がある支出は全て住民訴訟を起こすことにしている、そのために20ページにわたる支出チェックマニュアルを作成し、膨大な量の領収書等を一般会員に査定してもらっているといった話しがありました。また、各地のオンブズ組織の課題として、北東ネットの連携は別として、近隣のオンブズ組織との連携が不十分ではないかという問題提起もありました。その後、パネルディスカッションが行われ、道南市民オンブズマンの大河内憲司氏から、函館市の事業仕分人として、政務調査費を廃止すると判定した体験、札幌幌大学法学部の浅野一弘教授からは、議会事務局も他の部局と同じ人事異動先の一つに過ぎず、そのため他の部局の問題点を議員に提起することは難しいことから、議会事務局の改革も必要といった話しがありました。
3 6月10日の例会では、各地のオンブズ組織から、取り組み状況や成果を報告いただきました。また、8月25日、26日に弘前で全国大会が行われますが、北東ネットが原発・復興関係の分科会を担当するとともに、復興予算に関する特別報告を行う予定であることから、これまでの準備状況が報告されるとともに、今後の準備について議論がなされました。
4 次回の例会は、2012年12月1日、2日に、宇都宮で開催予定です。
同ネットワーク事務局長 吉田大輔