春の山菜の王様といえば、「たらの芽」です。
昔は、朝早く近くの山に入ってたらの芽を探し歩いたものです。穴場にたどり着いたら、すっかり摘み取られていてがっかりしたことも、しばしばありました。
今は自宅の庭で収穫するようになりました。
というのも、10数年前に田舎の庭に生えていたたらの木を株分けして持ち帰り、庭に植えて育てたからです。
この木の繁殖力は生半可なものではありません。地中を走る根からどんどん繁殖し、庭の植木を縫うようにあちこちから幼木が顔を出します。適当に伐采もするのですが、10年位で100本ぐらいに増えてしまいました。それに太く大きくもなりますから、繁茂した葉が太陽をさえぎり、菜園の日当たりの妨げになることもあります。夏場は葉を落とす作業にも追われることにもなります。
ただ、山で採った肉厚のたらの芽に比べると、味が少々落ちるのは否めません。それでも菜園の野菜を味わうように、居ながらにして筍の山菜を味わえるのはうれしい限りです。
今年も収穫の時期になりました。
先ずは、定番のてんぷらにして食べました。
おひたしや胡麻和え、味噌を絡めての炒め物などを、しばらく楽しめそうです。