仙台市民オンブズマン|市民による行政の監視役
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  • 【提訴】平成20年度仙台市議会政務調査費事件

     ご報告が遅くなりましたが,6月25日,標記の件で仙台地裁に住民訴訟を提起しました。
     返還を求めた会派と金額は以下のとおりです。
    改革ネット自民  1131万6297円
    民主クラブ      272万4669円
    きぼう         522万0526円
    公明仙台市議団   567万1986円
    社民党仙台市議団  396万2102円
     返還を求める理由は大きく分けて2つです。
     1つは,調査研究費として宿泊つきの出張をした際に,実費を超える「定額」を計上してそれを受領している点です。政務調査費は,かかった実費を税金から支出するものですから,実費を超えて受領することは許されないはずです。本来であれば,出張者はかかった実費の領収書を添付して税金を受領すべきです。ところが,出張者は領収書などを一切提出せず,「旅費規程」(グリーン車料金OK,東京1泊なら1万6500円OKなど)に基づいて計算した金額をそのまま受領しているのです。近年の旅費の割引実態からすると,旅費はそんなに多額にはかかっていないはずですから,明らかにもらいすぎです。とにかく実費を超える金額を少しでも受領しようという態度が見え見えです。
     もう1つは,ある活動が政務調査活動の面があるものの,議員活動,政党活動,政治活動の面もあるという場合,全額を政務調査費(税金)から出すべきではなく,原則半額にとどめるべきとされています。ところが,多くの会派や議員はそれを無視して半額以上を計上していたのです。そこで,半額を超える部分の返還を求めています。
     第1回裁判期日は以下のとおり決まりました。傍聴は自由です。
            第1回裁判期日 平成22年8月30日(月)午後1時10分

    敗訴が確定 仙台市議会議員海外視察訴訟最高裁判決

    仙台市議会が2006年度に実施した2件の海外視察をめぐり、オンブズマンが経費計約900万円を当時の市議9人に返還させるよう奥山恵美子市長に求めた訴訟で、最高裁第2小法廷(古田佑紀裁判長)は6月4日、オンブズマン側の上告を受理しない決定をしました。残念ながらオンブズマン側の請求を全面的に退けた仙台高裁判決が確定しました。

    海外視察のような『お手盛り』の支出に対しては、裁判所が積極的に違法性を判断する必要があります。にもかかわらず最高裁は不受理としてしまいました。自らの役割を十分に理解していないと言わざるを得ません。
    仙台市議の海外視察については,本年4月24日にTBSの報道特集で実態が鋭く暴かれました。視察とは名ばかりでバラ園を見て回ったり,ブランドショップをめぐったり,昼間からビールを飲んだりしていて,目を覆うばかりです。
     オンブズマンはこれからも議員の海外視察については厳しく監視していきたいと思います。
                                          そごう

    【監査結果】監査委員は450万円しか返還を勧告せず

     本日,仙台市監査委員は,「一部支出に疑義がある」として,市議会の各会派に対し合計約450万円の返還請求をするよう,仙台市長に勧告しました。一部,オンブズマンの主張を認めたのです。

            監査結果はこちら→H20度仙台市議政務調査費監査結果100526.pdf

     しかし,監査委員は議員及び会派の裁量を広範に認めてしまいました。そのために,監査手法も杜撰であり,厳格な監査を怠ったと指摘せざるを得ません。
     まず,返還が勧告された支出はどれも違法不当であることが明白な案件であり,当然の結果です。
     問題は,グレーな部分でどれほど本気で監査できたかですが,残念ながら,議員や会派に資料の提出や弁解をさせ,その弁解がもっともらしければそれ以上の追及はしないという監査態度で,極めて不十分です。「具体的説明があり,その説明に合理性が認められる」「説明があり,これに反する事実は確認できない」「自主的に按分したことが推認できる」などと,議員や会派の説明を無批判に受け入れる態度が顕著です。
     個別外部監査の手法を採用しなかったことから,このような結果は予想されたとはいえ,残念です。
     監査委員は末尾に改革を促す「意見」を述べていますが,低限の改善要請を述べたに過ぎません。もっとも,市議会は至急改善を図るべきです。
     オンブズマンとしては監査委員が見逃した違法な支出について精査し,住民訴訟を提起する予定です。また,約370万円もの違法支出を指摘された庄子晋議員については,さらなる責任追及ができないかどうか検討することにします。
                                              そごう

    仙台市議会政務調査費監査請求(個別外部監査を拒否)

     3月30日,平成20年度仙台市議会議員の政務調査費について監査請求を行った際にオンブズマンは個別外部監査を求めていました。しかし,本日,仙台市監査委員からこれを拒否する通知が届きました。「個別外部監査契約に基づく監査の請求については、これを当と認める理由はないものと判断しました」とのことです。

     公平性に疑問が指摘される中であえて自ら監査するというのは己の限界を認識しない不当な判断です。今まで監査委員は各会派に対して,弁解が有れば出してくださいと促し,一見もっともらしい弁解が出れば裏づけ調査もしないで鵜呑みにして弁解を容認してきました。もし,従前のような通り一遍の監査を繰り返すなら,監査委員は強く批判されるでしょう。
                                         そごう

    仙台市議会政務調査費監査請求

     3月30日,平成20年度仙台市議会議員の政務調査費について監査請求を行いました。

     この間,オンブズマンでは平成20年度の各会派提出の領収書等を分析し,検討を進めてきましたが,その使われ方はひどいものでした。
     まず,領収書は1万円以下の支出なら提出しなくてよい仕組みとなっていることから,全体の約4分の1の額(約6100万円)は何に使ったか全く不明です。領収書があるものでも,いつ,どこで,どんな調査に使ったのか説明がないため,分かりません。透明性の低さは際立っています。
     次に,領収書の偽造が強く疑われるものまでありました。費目や発行者が異なるにもかかわらず,同一の領収書書式で同一の筆跡なのです。
     さらに,自家用車の維持費(オイル代,修理代)に使った議員や,自家用車のタイヤ代に使った議員もいます。極めつけは,自宅に設置する薄型テレビを購入した議員もいます。
     郵送費用や切手代は一見正当に思われるかも知れませんが,後援会活動や政党活動を兼ねた文書を送付したのであれば按分が必要です。コピー機やファックス,パソコン,デジカメの購入でも同様に按分が必要です。この按分をしていない議員が大変多いのです。
     今回,オンブズマンは個別外部監査によって監査をすべきだと指摘しています。全国各地でこの個別外部監査の方法が採用され,政務調査費については返還の勧告が相次いでいます。他方で,これまで,仙台市監査委員は議会の問題についてきちんとした勧告を出したことがありません。また,今回の監査請求については,仙台市監査委員4名とも法律上又は事実上の利害関係があり,中立性・第三者性を保って監査を実施することが困難です。
     おそらく,個別外部監査による方法が採用されれば,それなりにしっかりした監査が実現でき,一定の成果が上がると思われますが,従前どおりの監査だと,違法不当な部分について議員に自主返還させ,その他は違法不当でないと見逃すことが繰り返されるでしょう。
     私たちは相応の準備をしてこの監査請求に至りましたし,これが放置されるならば住民訴訟を起こして総力を上げて取り組むつもりです。傷は浅いうちに適切な治療をすれば長引きません。監査委員には早期にメスを入れるという賢明な判断をしてもらいたいと思っています。
                                            そごう

    【最高裁で勝訴確定】仙台市議会政務調査費訴訟

    昨年11月11日に勝訴判決(控訴審判決)がでていた件で,10月2日,最高裁は,仙台市側の上告を棄却しました。これによって,控訴審判決が確定しました。

    仙台市議会の各会は,仙台高裁が認定した事実を真摯に受け止め,反省すべきです。そして,違法だと指摘された約470万円をきちんと返還すべきです。
    また,このような結果になったのは,仙台市議会が未だに政務調査費の使途基準をきちんと整備しておらず,各会のルーズな使用を許しているからです。既にオンブズマンは,07年11月に仙台市議会議長に政務調査費について申し入れていますが,仙台市議会はこれを無視し続けているのです。
    申入書はこちら→申入書071127.pdf

    今回の判決では,共産党会派を除く全ての会派に違法支出が認定されたのです。厳格な使途基準を作ってそれを各会派に遵守させ,領収書や報告書を完備して市民に公開することが必要です。それらをきちんとやってこそ,議員の先生方は正々堂々と胸を張れるのではないでしょうか。仙台市議会に自浄能力があるのかどうかが問われています。
                               そごう

    市議会議員海外視察訴訟結審 判決へ

    7月14日,市議会議員の海外視察訴訟の控訴審が結審しました。

    オンブズマンは証人尋問の結果を踏まえて,下記の最終準備書面を提出しました。
    控訴審判決言渡しの予定は以下のとおりです。裁判所には市民の常識を十分に
    踏まえた判断をしてもらいたいものです。今どきこのような成果の乏しい「視察」旅行
    が許されるのでしょうか。
       判決言渡日 9月18日(金)午後1時10分 仙台高等裁判所
                                       そごう

    市議会海外視察訴訟の控訴審証人尋問終わる

     市議会海外視察訴訟の控訴審では,議員側が「伊サッカー協会との面談日がずれ込む可能性があったので最終日の宿泊費は無駄ではない。最終日はガイド・アシスタント費用は支出していない」と弁解しています。本年6月9日,岡本あき子議員の証人尋問が行われ,①ずれ込みが予想された当日に実際は帰国の途についていること,②休養を兼ねた自由視察日にガイド料や通訳料が公金から支出されていたことが判明しました。今後は最終準備書面を提出して,次回結審となる予定です。
     議員らは皆,相当な日程を割いて有名な観光地を「視察」しています。旅行の全体を観察すれば,「視察」した割には仙台市政には何の成果もなく,常識に照らしてお手盛りの観光であることが明らかです。全額税金を投入して行うことが許されるのか,安易な裁量論に逃げることなく,仙台高裁には常識的な判断を期待します。

      次回裁判期日 本年7月14日(火)午前11時 仙台高裁第1民事部

    【控訴審第1回】仙台市議会議員海外視察違法訴訟

     

     4月24日(金)仙台市議会議員海外視察違法訴訟の控訴審第1回口頭弁論がありました。オンブズマンは控訴理由書を陳述し,第1審の誤りを指摘しました。

     →
    市海外視察控訴理由書090216.pdf


     次回期日は以下のとおりです。もしかしたら,証人尋問になるかもしれません。

        6月9日(火)午前10時 仙台高裁第1民事部

                                          そごう

    (掲載)市議会海外査察判決文

    12月18日に言い渡された市議会海外査察の判決文(仙台地裁第3民事部)を掲載します。

    3つに分けてアップしますので,こちらからご覧ください。

                                     そごう

    判決主文~当事者の主張081218.pdf

    判決裁判所の判断081218.pdf

    判決別紙081218.pdf

    仙台市民オンブズマン

    事務局 仙台市青葉区中央4-3-28朝市ビル4F 宮城地域自治研究所内 TEL 022-227-9900 FAX 022-227-3267