仙台市民オンブズマン|市民による行政の監視役
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  • クラさんの「農」のある暮らし その14

    春の山菜の王様といえば、「たらの芽」です。

    昔は、朝早く近くの山に入ってたらの芽を探し歩いたものです。穴場にたどり着いたら、すっかり摘み取られていてがっかりしたことも、しばしばありました。

     

    今は自宅の庭で収穫するようになりました。

    というのも、10数年前に田舎の庭に生えていたたらの木を株分けして持ち帰り、庭に植えて育てたからです。

    この木の繁殖力は生半可なものではありません。地中を走る根からどんどん繁殖し、庭の植木を縫うようにあちこちから幼木が顔を出します。適当に伐采もするのですが、10年位で100本ぐらいに増えてしまいました。それに太く大きくもなりますから、繁茂した葉が太陽をさえぎり、菜園の日当たりの妨げになることもあります。夏場は葉を落とす作業にも追われることにもなります。

     

    ただ、山で採った肉厚のたらの芽に比べると、味が少々落ちるのは否めません。それでも菜園の野菜を味わうように、居ながらにして筍の山菜を味わえるのはうれしい限りです。

     

    今年も収穫の時期になりました。

    先ずは、定番のてんぷらにして食べました。

    おひたしや胡麻和え、味噌を絡めての炒め物などを、しばらく楽しめそうです。

     

     


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    クラさんの「農」のある暮らし その13

    3月下旬、春本番に向って気温の変化の大きい日が続いていますが、この時期はジャガイモの植え付けの季節でもあります。連休の晴れた日に作業を行いました。

    石灰をまいた畑の畝にマルチシートを張り、40センチぐらいの間隔で穴を開けます(写真①)。この穴に、適当の大きさに切った種芋を植えていきます。

     

                    ①
     
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    今年も「シンシア」と「インカのめざめ」の2種類のジャガイモを植え付けることにしました。

    シンシア(写真②、③)は昨年から植えてみたのですが、なかなかの優れものです。まず、形が卵型なので皮がむきやすい。男爵やメークインなどで皮むきに難渋している向きには、おすすめです。それに、煮物、揚げ物、ポテトサラダとどんな料理もおいしくでき上がります。さらに、貯蔵性が抜群です。休眠が長いため芽が出にくいのです。昨年7月に収穫した我が家のシンシアですが、今現在でもほんのちょっとだけ芽が出ている状態です。いずれシンシアがジャガイモの代表格である男爵、メークインの座を脅かすのでは、というのが私の予想です。

                    

                    ②


    20090320_0308.jpg                      ③


    20090320_0303.jpgインカのめざめ(写真④)は、クリのような風味が好きで、数年前から栽培を始めました。収量が少なく、芽が出やすいのが難点ですが、なぜか私をひきつけてしまったのです。

     

                    ④


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    インカ続きで紹介しておきたい本があります。山本紀夫『ジャガイモのきた道―文明・飢饉・戦争』(岩波新書、2008年)です。このなかで著者は、「インカ帝国をささえた食糧基盤はジャガイモであったと考えてよさそうである」と述べています。この事も含めて、ジャガイモとアンデス、ヨーロッパ、ヒマラヤ、日本、アフリカとの関係、さらにはビタミンCやカリウムを豊富に含むなど、食糧資源としてジャガイモの持つ役割等について、多くの興味深い指摘がなされています。

    クラさんの「農」のある暮らし その12


     下の写真①、何だかわかりますか?
     

                    

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    草もち? ブ、ブー、残念でした。全然違います。実はバジルペーストをサランラップに包んで、冷凍庫で凍らせたものなのです。こうすると一年中バジルペーストを使うことができます。バジルはだいぶ前から栽培しており、ペーストにしたこともあるのですが、保存方法がわからずにおりました。ところが数年前、新聞の記事でこの方法を教えられたのです。

     

    バジルはハーブの一種ですが、多くのハーブと違って多年草ではありません。私のバジル栽培は、5月中旬頃に種をポットに蒔くことから始まります。収穫の時期をずらすために、播種は何回かに分けて行います。こうすることで、10月ぐらいまでは収穫が可能です。ポットで数センチに伸びたものを畑に植え付けます。写真②はもう少しで葉が使えそうなぐらいに成長したものです(2008年7月2日撮影)。 


                    

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    さて、先ほどのサランラップに包まれた1かけらのバジルペーストですが、これを解凍すると、1個で4人分ぐらいのスパゲティを作ることができます。

    新聞の記事から学んだペーストの作り方をご紹介しましょう。1回で使うバジルの葉は80枚ぐらい。クッキングペーパーで汚れをきれいに取った葉をミキサーにちぎって入れ、にんにくを1かけら、松の実を大さじ2杯、オリーブオイルを100cc加えて、スィッチオン。よくかき混ぜてペースト状になったらでき上がり。2つに分けてサランラップに包み、冷凍庫に保存します。

     

    一番大変なのは、朝にバジルの葉を摘む作業。我が家の庭は、夏は蚊が多くて完全武装しないとあちこちが食われて、赤く腫れ、痒いこと、痒いこと。

    でもでき上がったソースは、パスタに良し、白身の魚に良し、牡蠣やあわびに良し、またフランスパンにつけて食べるも良し。1年中いろいろ楽しめますぞ。

     

    写真③は、バジル(ジェノバ)ペーストスパゲティ。 

                    

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    クラさんの「農」のある暮らし その11


     昨年12月に収穫したキウイフルーツが熟成して食べごろです。

    小粒のものをジャムにしてみました。

    ブルーベリーのジャムと同じで、作り方は全くの自己流です。結果には責任を負えませんので、悪しからず。

    半分に切ったものを(写真①)、スプーンでくり抜いて鍋に入れ(写真②)、三温糖を適量入れて、弱火で煮詰めていきます(写真③)。味見しながら、砂糖の量は調整します。白っぽく見えるのは芯の部分で、つぶしてもなかなか無くなりません。しょうがないので、スプーンで取り除きました。

    写真④が、かれこれ30分ぐらいで出来上がったものです。

    色がちょっとくすんでいます。三温糖のせいでしょうか?

    さてさてお味は?

    甘さと酸味のバランスもよく、なかなかいけるぞ(自画自賛!)。

     

                    
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    クラさんの「農」のある暮らし その10

    2009年が明けました。

     

    元旦の初日が昇る頃、カメラを持って外に出てみました。7時半頃だったでしょうか、ご近所の家の屋根の間から初日が差し込んできました(写真①)。

     

    我が家の菜園には、暮れからの雪が残っています。ニンジン(写真②)も、ちぢみ雪菜(写真③)も、すっかり雪に覆われています。ブロッコリーには氷が張っています(写真④)。

     

    厳寒の季節です。これから、3月下旬にジャガイモを植えつけるまでは、菜園に鍬を入れる機会も少なくなるでしょう。天気の良い日に時々タマネギに液肥を与えたり、実のなる樹の余分な枝を切ったりしながら、春の到来を待つことになります

     

                  ①

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    クラさんの「農」のある暮らし その9

    子どもの頃、柿は秋の味覚の代表格の果物でした。どこの家にも渋柿か甘柿の樹があって、柿もぎ(柿の実を枝から取ること)は、秋の風物詩の一つでした。私にもその思い出があります。最近はほかの果物が豊富になったからでしょうか、柿の実は取られずに残ったまま、冬の寒風にさらされている光景をよく目にします。晴れた冬の日の朝、葉を落とした枝についたままの柿の実が、青空によく映えていました(写真①)

    田舎(湯沢)の柿の樹も、渋柿は多くの実をつけたまま冬を越すことが多いのですが、比較的大粒な甘柿の実はせっせと取って干し柿を作るようにしています。手で一個一個皮をむく作業はこれはこれで大変なのですが、家族の協力もあって何とかやり続けています。写真②は11月中旬頃の乾燥させている最中の絵です。だんだん水分が抜けて、表面に白い粉が吹くようになってくると甘みがぐんと増してきます。

    ところが、丁度この頃になると、この時を待っていたとばかりにスズメの一群がこれをめがけて飛んできて、チュンチュンとついばみ始めるのです。ほかの実には目もくれずに狙い打ちです。飛びぬけて美味しいからなのでしょうか?

    動植物との共生を旨とする私も、全てを鳥のえさに捧げるほど慈悲深くはありません。もうちょっと干しておきたいとは思いつつも、外から室内に引き揚げる決断をせざるを得ません(写真③)

    今年もあと残すところ1週間。来年はどんな「農」との出会いがあるのでしょうか。楽しみです。

                    


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    クラさんの「農」のある暮らし その8

    ねぎは実に重宝な野菜です。一年を通して消費される、いわば通年野菜です。鍋物の需要が一番多いのかもしれませんが、麺類、冷やっこ、湯豆腐の薬味、味噌汁の具、すき焼きなど、用途は実に多様です。

    「関東は白、関西は緑」と言われるように、関東では主に白い部分を食べる根深ねぎが栽培され、関西では葉の先端部分まで食べられる葉ねぎが栽培されてきました。仙台では岩切の曲がりねぎが有名です。

    根深ねぎと言えば、池波正太郎ファンであれば、すぐに『剣客商売』第1作「女武芸者」の「根深汁」を思い起こすでしょう。

     

    「台所から根深汁(ねぎの味噌汁)のにおいがただよってきている。このところ朝も夕も、根深汁に大根の漬物だけで食事をしながら、彼は暮らしていた。若者の名を、秋山大治郎という」

     

    実に質素な食事なのですが、何か凄くおいしい味噌汁を連想してしまいます。これが筆力と言うものなのでしょうか。

    私も毎年欠かさずねぎを植えるようにしています。下仁田ねぎなどの苗を買って育て、冬の間も食べられるように土を掛けて保存します(写真①)。太いねぎはこれで用が足りるのですが、いつも思っていたのは、ちょっと薬味に使える細いねぎがあればいいなあ、と言うことでした。それが見つかったのです。ねぎとタマネギの雑種の「わけぎ」です。ホームセンターで偶然見つけました。球根から芽が出たものを発泡スチロールの箱に植えて育ててみました(写真②)。適当な長さになったら根元からきり取って刻むと、薬味となります(写真③)。早速、納豆に混ぜて食べました。「わけぎ」の良い所は、切り取ったあとまた生えてくること、球根なので掘り返して植え直すことも可能なことのようです。

                     


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    クラさんの「農」のある暮らし その7

    黄色に染まっていた田舎(湯沢)の公孫樹の葉も、すっかり落ちてしまいました(写真①)。この風景を見ると「ああ、冬が来たんだなぁ」という思いにかられます。隣近所に迷惑を掛けていることを心で詫びつつ、熊手や箒を使い落ち葉をきれいに片付けると、私の湯沢通いも終わりの時期を迎えることになります。湯沢の菜園は雪が消える4月まで冬季の休園状態に入ります。

    公孫樹は道路を拡幅するときに、伐採の話しがあったことを生前に父から聞かされたことがあります。それに反対して何とか残そうと強く主張したのが亡き母だったようです。水路を蛇行させて残ることになったのですが、いろいろ大変だったらしいのです。「山川草木悉有仏性」という仏教の教えも何のその、道路など公共施設を作ると言っては、簡単に樹を切る風潮が強い中で、母の主張はかなり勇気のいることだったことでしょう。そうした経緯に思いを馳せると、この樹をきちんと管理し守ってあげねばと、強く思うのです。

    今年も沢山の銀杏の実を拾ってきました(写真②)。凄いにおいに辟易しながら、皮をむき種を取り出し、きれいに洗い乾燥させると、おせち料理に彩りを添える美しい銀杏のでき上がりです(写真③)。

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    クラさんの「農」のある暮らし その6

    仙台周辺に暮らすようになって、ゆずやびわの樹が庭で育てられることを知ったことは、ちょっとした驚きでした。18歳まで過ごした秋田(湯沢)では栽培しているのを見た記憶がありません。寒さが影響しているのでしょう。ゆずについては、その4で紹介しましたが、今回はびわを取り上げます。

    びわは、長崎、千葉(房総)、鹿児島など温暖な地域でよく栽培されているわけですが、我が家の庭でも冬の寒さをうまく乗り切ると、ちゃんと実をつけてくれるのです。剪定も摘房、摘果もきちんとしませんので、毎年、毎年、継続的に沢山の実をつけるわけではありませんが、隔年ぐらいには黄橙色の実が視覚と味覚を楽しませてくれます。経験則的には冬が比較的暖かい年には、順調に生育してくれるようです。

    びわの花がいつ開花するか、ご存知ですか。それが何と今頃(11月~12月)なのです。写真①のように、あまり目立たずにひっそりと咲いています。寒さに抗して咲く様はなんともけなげで、いじらしい気がします。これが厳寒期を無事越えると、3月頃には小さな実となって、6月頃には大きくなり色づいてきます。写真②は2007年7月3日にケータイで撮影したものです。来年の7月頃にはこんな風に育ってくれていると嬉しいのですが‥‥‥。

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    クラさんの「農」のある暮らし その5

    ブルーベリーの紅葉の美しさをご存知ですか。我が家のブルーベリーも今が紅葉真っ盛りです(写真①)。この樹は、30年以上前に種苗会社から苗木を取り寄せて植えたもので、背丈が2m50cmもあります。10数本の樹の中で、毎年最も多くの実をつけてくれる樹です。

    生で食べたり、ブルーベリー酒を作ったりしますが、毎年収穫量の多いブルーベリーの利用方法としては、冷凍保存してジャムにするのが一番です。夏の間、せっせと収穫したものを冷凍パックに入れて、次々と冷凍にしていきます。冷蔵庫の冷凍室を占領してしまうので、家族の評判がよろしくありません。そこで今年は、冷凍庫を別に購入しました。しばらくは文句を言われないでしょう。写真②は冷凍保存した状態のブルーベリーです。

    私のジャム作りはいたって簡単です。冷凍状態のブルーベリーを鍋に入れて、最初は少し強火で煮込み、水分がどんどん出てきたら序々に弱火にし、三温糖を適量入れてかき回し続けます。時々味見をして甘さを加減します。粒々は残しても良し、つぶしても良し、好みに応じて作ることにしています。写真③は粒々がちょっと残っている状態の完成品です。

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    仙台市民オンブズマン

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